哲学の特質は、ソクラテスが哲学対話のさいに発した「~とは何か」という問い方によく現れています。あたりまえと思っていること(法、教育、医療、企業、また正義や美など)について、それが私たちにとってもつ意義をあらためて問いなおすことの大切さを今、私たちは再認識すべきではないでしょうか?
私たちが自分たちの進む方向を定め直して共有することが、現象学の目指すものです。具体的には、激変する社会や経済のなかで企業の存在理由を問い直す時に、現象学の『本質観取』を活かすことができます。
本ワークショップでは、最初に、フッサール現象学の「本質を問う」方法である「本質観取」をまず体験します。具体的には、<働くことの喜びと意義>をテーマに本質観取のワークショップに全員が参加します。
続いて「本質観取」に関する西先生の講義を受けた後で、企業活動において「本質」を観取(洞察)しようと試みた事例を西先生とともに検討します。さらに、参加者の皆様のグループワークを通じて、「本質観取」の意義と可能性について対話をします。
以上を通して、①企業全体、自部門、自分自身の仕事の存在理由の問い直し ②自分自身の働き方を見つめ直すことこの2つが本ワークショップの目的です。本ワークショップは、ZOOMを用いた<招待制>のオンラインセミナーです。
参加に当たっては、西研先生が講師を務めた「現象学入門セミナー」を受講していることが望ましいですが、受講していない方にも理解できるよう工夫して行います。
参加に必要なZOOMのURLは、参加費の事前振り込み確認後、開催前日までに登録のメールアドレス宛にご連絡いたします。
よろしくお願いします。
9時5分スタート
参加者のチェックイン(西先生のご紹介と参加者自己紹介)
<働くことの喜びと意義> の本質観取のグループワーク
ショートレクチャー:喜びと意義を考える。様々なステークホルダーの視点(顧客、同僚、社会、従業員、自分)に立つ。
<グループワーク&発表&フィードバック>
1)ストーリーテリング
2)ダイアログ:それぞれの<働くことの喜びと意義>を振り返ると、そこにどんな質のものが含まれているか(言語化し交換し数点に整理する)
3)発表&西先生のフィードバック
ランチ(1時間)
講義と質疑応答
講義1) 本質観取のコツ 西研 質疑応答
講義2)
ビジネスにおける本質観取の応用例
5社前後 西研 & 大川恒
<事例企業:総合商社、大手アパレルメーカー、総合リゾート運営会社など>
事例へのコメント 西研 質疑応答
グループ対話:1)本質観取のビジネスへの活用事例を聞いて何を感じ考えたか 2) 本質観取は、組織運営のどんな場面でどのように使えるかを考える
全体を通しての質疑応答
チェックアウト 17時30分 終了
個人参加費A(主催者招待の方) 40,000円(税込)
個人参加費B(一般参加者の方) 45,000円(税込)
法人参加費 49,000円
(税込)
※ キャンセルポリシー
当日から前々日 100%
3日前から3週間前
70%
22日前から5週間前 40%
36日前から10週間前 20%
9名 (申し込み多数の場合 若干名増員いたします)
最低催行人数 3名
『現象学とは何か:哲学と学問を刷新する』竹田青嗣, 西研著(河出書房新社)
61ページから98ページ は必ず読んでご参加ください
*わかりにくい箇所があっても、考え込まずに前進して、ともかく最後まで目を通してきてください。
HRT 現象学研究会
西研(にしけん)
東京医科大学哲学教室教授 1957年鹿児島県生まれ。哲学者。
東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。京都精華大学助教授、和光大学教授を経て現職。
哲学を「1人ひとりが自分と世界との関係を深く考えるための技術」として再生することを目指してきた。また、コミュニティとケアの哲学的探究の活動も行っている。ヘーゲル、ニーチェ、フッサール、ハイデガーなどドイツの哲学を主に研究するとともに、日本能率協会や企業の社員研修として、哲学対話の実践を行ってきた。
おもな著書に『哲学は対話する』(筑摩選書)、『哲学的思考
フッサール現象学の核心 (ちくま学芸文庫)、『まなびのきほん しあわせの哲学』、『ヘーゲル・大人のなりかた』、『NHK「100分de名著」ブックス
ニーチェ ツァラトゥストラ』、『NHK「100分de名著」ブックスルソー
エミール』『NHK100分de名著テキスト カント 純粋理性批判』、『別冊NHK100分de名著
西研 特別授業『ソクラテスの弁明』』(ともにNHK出版)。
共著として『現象学とは何か:
哲学と学問を刷新する』竹田青嗣・西研編著
(河出書房新社)、『超解読!はじめてのヘーゲル「精神現象学」』竹田青嗣、西研、『超解読! ヘーゲル「法の哲学」』竹田青嗣、西研著(ともに講談社現代新書)など。
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